2012年3月24日土曜日

主を賛美するとはー詩編96編9節の正しい解釈

皆さんはどの日本語聖書をお読みでしょうか? 
すべての聖書が正しい翻訳をしているわけではないのです。日本語でも他の言語でもどの聖書もある部分が正しく翻訳されている一方で、他の部分が誤訳の場合が多いのです。 
その中で英語の欽定訳(King James Version)が最も原語に近いと言われており、高い評価を受けています。その反対に、御言葉を勝手に削除したり曲解していることで有名なのが、New International Version(NIV)です。 

では、今回は詩編96編9節の翻訳についてみてみましょう。

  O worship the LORD in the beauty of holiness: fear before him, all the earth. (KJV)
(おお、聖さのうちに主を賛美せよ。全地よ、主の御前に恐れよ。)

  Worship the LORD in the splendor of his holiness; tremble before him, all the earth. (NIV)
(「主の」聖潔さの麗しさのうちに主を賛美せよ。全地よ、主の御前におののけ) 


この二つの違いが分かるでしょうか?
 KJVではin the beauty of holiness とあるのに対し、NIVではin the splendor of his holiness と表現されています。
  in the beauty of holiness を直訳すると聖潔の美しさのうちにあってという意味です。聖霊の力で罪から清められたクリスチャンは、イエス様にすがりながら罪を犯さないように生きるようになります。それは神の目に美しく映るのです。 


ですから、私は願うのです。男は、怒ったり言い争ったりすることなく、どこででもきよい手を上げて祈るようにしなさい。1テモテ2:8(新改訳) 


このきよい手とは、聖なる生活を送ることです。罪を犯さない清らかな生活をして、祈りなさいと言っているのです。いつでも神様が求めているのは聖い生活なのです。 

すべての人との平和を追い求め、また、聖められることを追い求めなさい。聖くなければ、だれも主を見ることができません。 ヘブル12:14 

つまり詩編96:9の意味は、聖なる者に生まれ変わった者として、罪を犯さないで聖い生活を行うことによって、主なる神を賛美せよ、全地において主の御前で恐れよ、ということなのです。 

では、このことをふまえて他の翻訳を見てみましょう。 
まず、先にあげたNIVについて意味を確認してみましょう。 


神の聖さの麗しさのうちに主を賛美せよ、全地において主の御前でおののけ。 


これは神の聖さだけを主張しており、私たちが御言葉に従順であれとは言っていません。このことが大きな違いであり、神の言葉をあいまいにしていることになるのです。 

次に日本語の主な翻訳を見てみましょう。

聖なる飾り物を着けて、主にひれ伏せ。全地よ。主の御前に、おののけ。(新改訳) 


聖なる飾り物を身につけよとありますが、聖なる飾り物とは何でしょうか? 神様は私たちの表面を見るのではなく、生き方そのものを見て喜ばれるのです。下の1ペテロ3章を読んでみてください。 


 それは、あなたがたの、神を恐れかしこむ清い生き方を彼らが見るからです。 あなたがたは、髪を編んだり、金の飾りをつけたり、着物を着飾るような外面的なものでなく、 むしろ、柔和で穏やかな霊という朽ちることのないものを持つ、心の中の隠れた人がらを飾りにしなさい。これこそ、神の御前に価値あるものです。1ペテロ3:2-4 (新改訳) 

 では、次に口語訳と新共同訳を見てみましょう。 

 聖なる装いをして主を拝め、全地よ、そのみ前におののけ。(口語訳) 


 新改訳と似た解釈です。聖なる衣装とはカトリックの聖職者が身につけているような衣装でしょうか? 服装や装飾品のことを神様が求めているわけではないのです。 


聖なる輝きに満ちる主にひれ伏せ。全地よ、御前におののけ。(新共同訳) 


 これはNIVの解釈に似ています。神の聖さだけを主張しています。 


 同時に、きよい生活を守りなさい。 全地は神様の前で震えおののくべきなのです。 (リビングバイブル) 


この御言葉に関しては、これまでの中でリビングバイブルの翻訳が原語に近いようです。
 (注意:リビングバイブルのすべてが正しいと言っているわけではありません) 


最後に、worship(ワーシップ)という意味についてお話します。 worshipは日本語では礼拝する、賛美するという意味です。ワーシップソングという言葉があるように、教会で歌を歌うことを賛美するとも表現しています。けれども、ワーシップとはただ単に歌ったり、手をあげたり、手を打ったり、あるいは表面的に何かを宣言することでもないのです。


 神は霊である。だから、神を礼拝する者は、霊と真理をもって礼拝しなければならない。ヨハネ4:24(新共同訳) 


なぜなら、キリスト・イエスにあるいのちの御霊の法則は、罪と死との法則からあなたを解放したからである。(口語訳) 


真理とはイエス様です。そして聖霊は私たちに聖なる生活ができるように力を与えてくださいます。聖霊を受け入れているなら、私たちは罪の軛から解放されたのです。 真理と御霊によって礼拝するとは、聖霊の力によって聖い生活をし、そのことによって主を崇めるということです。私たちの生き方そのものが、主への賛美となるのです。 

主を賛美しますというとき、あなたの実際の生き方が主を賛美しているかどうか、よく吟味してください。 


 Evangelist Yumi, Acts 29 Japan 


www.acts29japan.com
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